「最近ミスが増えているので気をつけて下さい。」

一生懸命に、周りの負担が減ったらいいなって、
私が出来る事なら何でもやろうと、
そう思って頑張ってきた人にとって、
この一言は、しんどいんです…。

これを読んでいる一生懸命がんばってきたあなたにはわかるんじゃないかと思います。

だって、一生懸命やっていると、そりゃミスの一つや二つはでてきます。

一生懸命取り組むってことは、自分がいつもできるよりも、
さらに上に挑戦しようとすることでもあって、
自分なりに出来る事を1から10まですべてやるということじゃないですか。

言われたからやる。では仕事ではないから、
言われてないけど、”考えて”やる。
出来なくてもやろうとする。

「だって、仕事ってやるのが当たり前でしょ?」

そう、頑張ってきたあなたは、

時に、呪文のように、
「仕事だからしかたない…。」
そんな思いをもって、時に自分を、時にだれかとの時間を潰さざるを得ない時もいっぱいあって、
一人、「ごめんなさい…。本当は行きたかったんだよ…。」って、
心の中で呟いてきたんじゃないかって思います。

「付き合い悪いな…。」「そんなに仕事ばっかしてどうするんだよ…。」

そんなことを言われながら、
そんな思いをしながら…。

「私だっていきたいよ!」「好きでやってるんじゃないんだよ!なんでわかんないの!」

なんどもそんなことを言いたくなりながらも、

沢山投げ出したくなる時も、投げ出さず、
沢山泣きたくなる時も、涙をこらえ、
沢山の「それ私のミスじゃない。」の言葉が喉から出かかっても、飲み込み。
沢山の「ごめんなさい。」を言って、
沢山の「ありがとうございます。」を言って、

一生懸命。

頑張ってきたんじゃないかなって思います。

そんな人に対して、
そんな頑張っている身近な人が、
「最近ミスが多いから気をつけてください。」
というのは、今までのやってきたことが否定されたような苦しさがあります。

あなたのような人がミスをするということは、よっぽどです。
そして、そんなこと、指摘されなくてもあなたはきっとわかっていますよね。

よっぽど忙しかったり、
細かい事まで気を配れない状況に追い込まれていたり、
家族のこと、お友だちのこと、恋人とのことなど、
よっぽどの事情があったんですよね。

それを見ようともせずに放たれるその一言は、残酷です。

でも、ミスではなくて、

「そっか、あなたがこんなミスをするってことは、
 よっぽど忙しかったり、よっぽどな事情があったんだね。
 気づいてあげられなくごめんね。いつもありがとう。」

「あなたのことだから、もう言われなくても気づいていると思うから、
 何も言わないよ。いつもあなたの頑張りに支えられているよ。
 これから負担が減るように一緒に考えていこう。今回もありがとう。」

って、そんなふうにあなたそのものを見てくれる人がきっといます。
今はいなくても、きっと。

そして、願わくば、そんな一所懸命に頑張れて来れた自分をねぎらってください。

「よくこれまで一緒にやってきてくれたね。ありがとう。」って、
「そっか、今は休もうね。」って。

もう無理だ。
ダメだと思って、休職するくらい、心の病を抱えそうになるくらい頑張れるってすごいことなんですから。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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