「ねぇ、聴いているの?」
そう目の前で大粒の涙を流しながら、
自前でピンクのハンカチを力強く握りしめて、
彼女は涙をぬぐい、そう力強い声で、
そして、わずかながらに残る悲しみの音を声に載せて、
彼女は僕に必死に訴える。
そう、彼女はいつまでも「女の子」でいたいのだ。
それは一人の成熟した女性ではなく、
○○さんの奥さんでも、
○○さんのお母さんでもなくて、
ただただ、そんな役割を脱ぎ去って、
ただ、ただ一人の「女の子」でいたいの!だ。
すべての女性は、女の子。なんだ。
でも、僕たち男の子は、いつもそれを忘れる。
目の前のたった一人の女の子を。
僕たち男の子は、時にお母さんにしてしまう。
僕たちの男の子は、自分の奥さんを女の子として見なくなる。
いつだって、女の子でいたいし、
キラキラしていたいのだ。
でも、バカな男はそれに気づかない。
いつだって恋をしていたい。
お母さんじゃなくて、奥さんでもなくて、
いつだって、一人の女の子として、恋をしていたいのだ。
いくら歳をとってもやっぱり、やっぱり、”女の子”として見てほしいのだ。
でも、バカな男はそれに気づかない。
男は狩猟民族だ。
獲った獲物には、興味がなくなる。
そして、気づかなくなる。
目の前の人は、相変わらずあなたに愛して欲しいと、
ただ一言”可愛い”って、”今日も素敵だね”って、
”いつもありがとう。”、”愛しているよ”って、
言ってほしいだけなのに。
それに気づかなくなる。
僕は男だ。
だから、女性の気持ちは正直わからない。
でも、これだけはわかる。
女性はみんな”女の子”でいたいんだ。
それは何歳になったって同じだ。
女性として見られないって、
やっぱり怖いんだ。
冒頭の女性だってそうだ。
「ねぇ、聴いているの!?」とその声に、
僕はふと我に返り、
「あぁ、聴いていますとも。」
「あなたもやっぱり女の子でいたいんだよね。」
と、そう一般的にはしてはいけない恋愛をしてしまった彼女の顔を見てそう思う。
それと同時に、姉の声がこだまする。
いつしか一緒に飲んでいた時に、
姉は、焼き鳥を食べながら、
「あの子は、お母さんじゃなくて、女になっちゃったんだよ。」って、
そう意味深に言ったその言葉が頭にこだまする。
やっぱり女の子は、女の子でいたいのだ。
時にしがみついてでも。
いけないってわかっていても。
一人の女の子であり、女性としてやっぱり見てほしいんだ。
と、やっぱり僕は思う。
やっぱり怖いんだよ!って、そう思う。
やっぱり怖いんだよ!女性なのに女性じゃなくなるのが。
女の子なのに、女の子として見られなくなる!のが。
やっぱり怖いんだ。
その叫びは、僕には、
お母さんじゃなくて、
奥さんとしてではなく、
一人の人間として、
女性として生まれて生きてきた私を見てほしい…。
という心の叫びに聞こえる。
男だって同じでしょ?きっと。
って僕は思う。
お父さんとしてでも、旦那さんとしてでもなく、
一人の男として、見てくれる人を、
男性として生まれてき生きてきた自分を見てほしい。
それはやっぱり、
”わたし”を見てほしいんだ。
って、僕はそう思う。
女の子。
それもやっぱりそうだけど、
その根底には、
”わたし”をしっかり見てよ!
ねぇ、気づいてよ!
私って女性なんだよ!って、
人並みにおしゃれもしたいんだよ!
キレイになりたいんだよ!
化粧だってたくさんしたいんだよ!
今日も綺麗だね!って、
いつもありがとね!って、
愛してるよ!って、
そういって欲しいのだ。
いつだって。
でも、僕たち男は気づかない。
あぁ、バカばっかり。
そう、それは僕もおんなじ。
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