忘れる
あなたが誰かの世界が気に入って、
その誰かの世界に住むと、
違う文化だから、違う世界だから教わることも沢山だっ。

でも、あなたが忘れちゃいけないのは、
その世界はあなたの世界じゃないってことだっ。

もしかしたら、居住権が与えられたのかもしれないよ。
でも、それでもその世界はあなたの世界じゃないってことだっ。

それを忘れちゃいけないんだっ。

でも、たまにあなたは忘れてしまう。
ついついそっちの世界に夢中になって忘れてしまう。

でもでも、そんな時こそちょっと思い出してみて。
あなたはどこからその世界に行ったのかって、
ちょっと思い出してみて。

「どこからだっけ?」って?

そりゃぁ、やっぱりあなた自身の世界からでしょ?
あなたがそっちの世界にいって、色んなことを知ったのも、
色んな事を経験したのも、全部まるっとあなた自身の世界の為でしょ?

それを忘れちゃいけないんだっ。

あなたが生まれた世界を忘れちゃいけないんだっ。
あなたが感動した世界を忘れちゃいけないんだっ。
あなたが育った世界を忘れちゃいけないんだっ。

あなた自身を忘れちゃいけないんだっ。

どこまで行ってもあなたはあなたなんだから。
それを忘れちゃいけないんだ。

それを忘れちゃうくらいなら、
そんな世界にいかなくていいんだ。

そこがどんな世界でも、
あなたがあなたでいられないなら、
そんな世界にいちゃいけないんだ。

誰かの世界に行って、
誰かになろうとするくらいなら、
そんな世界にいっちゃいけないんだ。

だって、その時にあなたはきっとまた忘れているから。
あなたの世界はどこにいってもあなたと共にずっと変わらずに”そこ”にあるってこと。

だから、それを忘れるくらいなら、そんなところにいっちゃいけないんだ。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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