ずっと一生懸命にカウンセリングをしていた時期がありました。

「死にたい。」というその方から僕はお金を取れず、

ずっと無料でカウンセリングをしていた時期がありました。

一生懸命、一生懸命に僕がなんとかしなくちゃって、

そう思っていた時期がありました。

 

でもどうやってもうまくいきませんでした。

 

そんな時に、全然カウンセリングがうまくいかず、

「あぁ、今回は申し訳無いけど、うまくいかなかった。」

って思うカウンセリングがありました。

 

でも、そしたら次に来た時に、

その方は「先生、あの時話していたのはこういうことだったんですね。」って、

その方が言ってきました。

それまでは言われるがままだったのに、

自分で必死に考えてくれていたのです。

 

全くうまくいかなかったことを、

その方は肯定的に考えてくれたのです。

その時に僕は思わず、

「そうそう、そういうことです。」

なんて調子のいいことを言いましたが、

僕は逆にその方に助けられました。

 

カウンセラーがやっぱり頑張り過ぎちゃダメなんです。

僕は頑張り過ぎていて、その方の自立する力を阻害していました。

 

カウンセラーはやっぱり信じなきゃダメなんです。

きっと目の前の人は大丈夫って。

 

技術云々よりも、そんな大切なことを僕は教えてもらいました。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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