共依存には境界線を。
共依存というのは、とっても大きなテーマです。
心が寂しさを抱えていたり、
助けなきゃって思ったり、
離れようと思うと、それこそ事故にあってしまったり、
何か色んな事が起きて、結局離れられなくなったり…。

そんないろんなことが起きるからです。

そもそも、共依存はお互いにないと思っているものを埋め合っていますから、
凸凹ですが、良い関係とも言えますし、
お互いを埋め合っているとも言えます。

埋め合っているからこそ、離れた時に欠けてしまった気がして、
急に心細くなったり、一人じゃ生きていけない。
って本当に感じてしまうのです。

でも、世の中には共依存にならない人がいます。
恋愛に依存しないでも生きていける人がいます。

断ち切れる人がいる一方で、断ち切れない人がいます。

その違いは何なんでしょう?

その違いの一つを今日はお話をしますね。

境界線を引けるかどうか。

それは、自分と相手との間に境界線を引けているかどうかです。

お互いに依存している関係性では、本当に二人で一人ですから、
相手があっての私、私がいなくてはいけないあなた。
という形になっていますから、
自他の境界が曖昧なのです。

だから相手に踏み込み過ぎてしまったり、
相手に依りすぎたりするのです。

その為、ゲシュタルトセラピーというカウンセリングでたまに用いられる、
境界線を引いてみるというのが役に立つことがあります。

というのも、私も以前共依存で助けなきゃという方でして…。
それでこのカウンセリングを受けたことがあるのです。

そして、境界線を引いて随分気持ちが楽になったのを覚えています。

なんだか離れても離れても追ってくるようでとっても嫌な気分だったのです。
そこで相手との間に境界線を引いてみる取り組みをしたのです。

この取り組みは簡単で一人でもできます。

まず椅子を2脚用意しましょう。

一つは、自分の椅子。
もう一つは、相手の椅子。

それを何となくの感覚で配置します。
「ちょっと距離が遠いかな?」
「ん~近すぎるかな~。」
と感覚でセットしてみて下さい。

その際に、椅子の向きも変えてみるとより良いと思います。

さて、設置ができたら自分の椅子に座ってみます。
すると嫌な感じが出てくるかもしれません。
もしくは心地いい感じが出てくるかもしれません。

いずれにせよその感じを少しだけ感じたら、
(少しだけ実感するだけで結構です。
それ以上すると色々と思い出してしまうかもしれないので。)
今度は、自分が心地いい位置に、自分の椅子を移動します。

勿論、相手の椅子を移動しても構いません。

今のあなたにとっての心地のいい位置。
もしくは理想の位置に椅子を配置してみて下さい。

そして、配置したらまた自分の椅子に座ってみて下さい。
(相手の椅子には座らないでくださいね。)
きっと感じがさっきとだいぶ違うはずです。

座ったら、いよいよ境界線を引いてみます。

体を動かした方がいいので、本当に地面にラインを引くように、
手で相手と自分との間に線を引いてみて下さい。

そして線を引く時に、その線の内側は私の領域。
その線の外側は、相手の領域。
ということを意識して、引いてみて下さい。

その線を境に、あなたと相手の世界が分断されているような。
そんなイメージが役立つかもしれません。

すると、心がちょっと軽くなっているのにきっと気づきますよ。

ただ線を引いている内に、寂しい感じが出てくるかもしれません。
どうしても線を引きたくない気持ちが出てくるかもしれません。

そんな時は、まだタイミングではないことが考えられますから、
無理に引かないようにしてくださいね。

家でも、簡単にできますから、
本当に無理のない範囲でやってくださいね。

椅子を配置しようとした時点で嫌な気持ちが出て来たら、
迷わず中止してくださいね。

椅子に座った時に、嫌な気持ちが出たら、
その気持ちが消えるくらいまで相手の椅子、
もしくは自分の椅子を離して中止してくださいね。

決して無理せずにがとっても大切です。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

メルマガ:この心に雨が降ったら読むセラピー

今あなたの心に雨が降っていても大丈夫。心はきっと晴れる。

※購読解除はいつでも可能です

■ブログランキングに参加しています!
ポチっと押して頂けると、とっても励みになり、嬉しいです(^-^)
心理学 ブログランキングへ