僕たちは居場所がない。
心を置く場所も、
自分の体を休める場所もない。
どこにいっても一人。
一人ならまだいいけれど、
疎外感を感じる。
輪に入りたくても、
疎外されている気がする。
それはただ一人よりも辛い。
そして、
大勢の中にいても、
友だちといても、
なんだか自分だけ違う気がする。
そんな孤立感も、
ただ一人でいるだけよりも辛い。
一人でいたくないのに、一人になる寂しさ。
一人じゃないのに、一人だと感じる孤立。
僕たちは、いつだって心の置き場に困っている。
誰かといても孤独を感じ、
一緒に誰かといたくても一緒に入れない孤独を感じる。
ただ心安らげる場所が欲しい…。
だだそれだけなのに、
僕たちは、自分の心を置く場所がない。
置きたくても置けない。
置こうとしても、ここじゃない気がする。
どこに置けば心が安らぐのか?
それが僕たちは分からない。
僕たちは居場所がないのだ。
僕たちは、心のどこかでそれを感じて今を懸命に生きている。
この世に生まれて、
誰かと過ごして、
他人とすごして、
知らない人の輪に入って、
馴染もうとして、
この世界に溶け込もうとして、
誰かの世界に溶け込もうとして、
僕たちは精一杯だった。
僕たちは、ただ馴染みたかったんだ。この世界に。
ただ自分が安らげる場所が欲しかったのだ。
ただそれだけなのだ。
僕たちは、多くは望んでいない。
ただ、ホッとできる瞬間が欲しいのだ。
人生で、ここにいていいんだと思いたいんだ。
この世界に生まれてきてよかったんだ。
ここがいるべき場所。自分があるべき場所だ。
正しい場所なんだと思いたいんだ。
ただそれだけなんだ。
僕たちは、居場所が欲しいんじゃないんだ。
居場所を”感じたい”んだ。
心で誰かとのつながりを感じたいんだ。
でもなぜ僕らはそこまで居場所が欲しいんだろう?
居場所を感じたいんだろう?
あなたはそれを考えたことがあるかな?
それは、
記憶の遥か彼方で、
心の隅の隅の方で、
あなたは一度でも、
一瞬でも、
居場所を感じて安らぎを感じたことがあるからだ。
全くこころにないものをそこまで僕たちは渇望することなど出来ないんだ。
食べたことがないものを、また食べたいだなんて夢にも思わないでしょ?
勿論、まだ食べたことがないものがすごいおいしいと言われて、
それを欲しがることがあるけれど、
そのベースとなるのは、これまで食べた食べ物の味を思い出して、
それを僕たちは欲しがるんだ。
だから、僕たちはこの人生の中で、
どんなに一見すると居心地が悪いと見れる関係だったとしても、
確かに僕たちは居場所を感じたんだ。
だから僕たちは、”また”居場所を探すのだ。
でも、その居場所を探す場所が間違えているんだ。
心を起点とするんだ。
心の中を探すんだ。
心の中を見つめていくんだ。
「居場所がない…。」
「居場所が欲しい…。」
そう感じた時に、
心を見つめるんだ。
「居場所をあげられなくてごめんね。」
「寂しい思いをさせてごめんね。」
そう孤独や寂しさを感じる心を労いながら、
その孤独や寂しさをたよりに心の奥をたどっていくんだ。
あなたの心の中には、
確かに繋がりを感じる気持ちがあるんだ。
そこに居場所のヒントが隠されているんだ。
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