虚しさは、喪失と同じだ。

僕たちは自分の気持ちをうまく表現できない時があります。
それにはいろんな理由がありますが、

その一つは、自分が何を感じているのか、

自分にはどんな気持ちがあるのかが分からなくなってしまうからです。
なぜそうなってしまうのかというと、

自分の気持ちを主観的に体験しすぎてしまって、

自分の気持ちに巻き込まれてしまうからです。
主観的にこの日常の世界を体験することを

「アソシエイト」といいます。
これとは逆に客観的にこの世界を捉えることを

「ディソシエイト」といいます。
出来事を主観的に体験するアソシエイト傾向が強い方は、

自分の感情を感じやすい為、

気持の表現がストレートな傾向にあります。
その為、楽しい出来事があった時に!

「なにこれめっちゃっ楽しい!」といったように、

素直に感情を感じ表現します。
一方で、

出来事を一歩引いて捉えるディソシエイト傾向が強い方は、

「へ~楽しいねこれ。」といったように、

一歩引いて感情を表現します。
どちらがいいとかどちらが悪いとかではなく、

僕たちは両方持っています。
ただ、どちらか一方に偏りがちになると、

ちょっと苦しくなってしまいます。
楽しみたいのに、ディソシエイト傾向が強すぎると、

周りのノリにもついていけず、

一歩引いて自分を捉えすぎてしまい、

楽しみ切れない。

気持ちを感じにくいなんてことも起きてきます。
一方で、主観的に体験しすぎるアソシエイト傾向が強いと、

その気持ちに巻き込まれてしまって周りが見えなくなり、

なぜ自分がそんなに悲しいのか、怒っているのかなど、

気持ちと距離を取れず分からなくなってしまう。
ただただ悲しい。

ただただイライラする。
なんてことにもなってしまいます。
そこで大切になってくるのは、

極端に両極にふれる傾向が強い場合は、

逆のパターンを再学習するということです。
ディソシエイト傾向がつよい方は、

自分の気持ちを客観的に捉えるのではなく、

主観的に感じるトレーニングを通して、

自分の気持に気づき、感じる取り組みを。
アソシエイト傾向が強い方は、

自分の気持ちから一歩引いて、

気持に巻き込まれずに、

自分がどんな気持ちか、

なぜそんな感情が湧き上がっているのかなどを、

捉えるトレーニングを。
といったように対極のトレーニングが大切な時があります。
選択肢が一つしかないと感じる時、

僕たちは悩みますから、

幅を広げるこういったトレーニングも大切なのです。
実際のカウンセリングでは、

必要に応じてそういったトレーニング”も”行っています。
自分で出来る具体的なやり方に関しては近々ご紹介しますね。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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