嬉しかった日は残しておこう。

お母さんが福袋を買ってきた。
それも4袋もだ。
いつしか習慣になった毎年の福袋。

「これいくらするんだろう?」
「ワンピース2万9千円もするよ!?」

小学校の頃から自分の洋服なんか買わずに、
いつも僕たち子供やお父さんの服を買ってくるお母さん。

ただ、今日だけは、自分の買い物。
それでも福袋だ。
でも、息子の僕は嬉しい。
自分の為にお金を使って嬉しそうに着飾るお母さんの姿が息子は嬉しいのだ。

いつも家族の為にお金を使って来てくれたから、
そういう瞬間が息子はたまらなく嬉しいのだ。

そして、お父さんもそんなお母さんの顔を見て嬉しそう。
息子はやっぱりそんな父の姿もうれしい。

「ねぇ、これどっちが似合うかな?」
お姉ちゃんの為に、もう一つかった福袋を開けて、
どっちが姉に似あうだろうかと聞く母に、父がこう呟いた。
「お母さんが買ってきたんだから、お母さんが好きな方を選べばいいじゃない。」
と。

すると、母は「そうだよね。」といいながら、
笑顔で服を選ぶ。
そして、息子の僕にこう聞くんだ。
「ひとし、どっちがいいと思う?」って。
そして、息子の僕がこう答えたら、
「ベージュの方がいいんじゃない。」って、
すると、母は考えたあげくこう言ったんだ。
「お父さんがこっちが似合うっていうから紺にする。」
結局そっちにするのかい!と息子の僕は思う。

でも、息子の僕はそれが嬉しい。
だって、今でも夫婦だなってやっぱり思うから。

こんな小さい嬉しさも、
少しだけ取っておこう。

あなたの日常の嬉しさも少しだけ取っておこう。
忘れないでいつか思い出せるように取っておこう。

嬉しかった日を取っておこう。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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