「家族」家族の形

家族にはいろんな形がある。

僕の家族は、ごく普通の家族。
でも、ごく普通の家族なんてないんだって、
そう気づいてもいる。

僕は2年間も引きこもった。
社会から閉じこもって、
全てが怖くなって、
全てが嫌になって。

だから、僕はインターネットゲームの世界に逃げた。
それでも、家族は”普通”に接してくれた。

”ひとし、おはよう。”
”ひとし、おやすみ。”

いつもと変わらない”普通”ってあったかい。
だけど、時に”痛い”。

なんでだれも言ってくれないんだろう。
「どうしたの?」って。

僕はずっとそう思っていた。

でも、家族もその”普通”が痛かった。
見えない心の奥でその痛みが僕よりもきっと…。

母はその痛みから涙を流し、
父は母を気遣い。一生懸命僕に怒り。
姉は泣きながら僕と大喧嘩をしてくれた。

ずっとみんな抱えていた。
普通にしていたけど、抱えていた。

でも、普通に過ごしていた。

母が泣いているのを知った時、
姉が涙を流しながら怒ってくれた時、
父があんなにも声を荒げて叱ってくれた時、
僕は気づいた。

みんな”普通”じゃなかった。
そう見えていただけで、
いつも通りなんてことじゃなかった。

僕はずっと自分のことばっかりで、
家族をみようとしていなかった。

でも、家族はきっとずっと僕のことを見てくれていた。
それがずっと日常だったから。

ひきこもろうと、どうしようと、
変わらず家族だから。
だからきっと、変わらずに”普通”に接してくれたんだ。
と、僕は今思う。

家族ってすごい。

”普通”にすごすって凄い。
と、僕は今思う。

その”普通”に僕たちは、甘えている。
その”普通”に僕たちは、気づかない。

でも、ちょっと目を外に向ければ、
僕の時のように、
その普通の中にある、
”温かさ”にきっと気づく。

家族の数ほど、その温かさにはかたちがある。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

メルマガ:この心に雨が降ったら読むセラピー

今あなたの心に雨が降っていても大丈夫。心はきっと晴れる。

※購読解除はいつでも可能です

■ブログランキングに参加しています!
ポチっと押して頂けると、とっても励みになり、嬉しいです(^-^)
心理学 ブログランキングへ