虚しさは、喪失と同じだ。

『虚しさは、喪失と同じだ。』

虚しさは、喪失に似ている。
これまで、楽しかった世界に楽しみを見いだせない。

これまで、価値を持っていた世界に価値を見いだせない。
それは、たとえば…、

今までの友人関係だとか、

それまであんなにも欲しかった地位や名誉だとか、

お金だとか…。
今までやりがいを感じていたことに、

何も感じない自分に気づく。
「何の為に生きてきたんだろう?」
そんなことすら頭をよぎる。
もう以前の自分には戻れない。
そんな気さえする。
虚しさ。
それは、それまで大切にしていた価値観や、

気持ちがなくなってしまうこと。
虚しさ。
それは、大切な人がなくなってしまった時と似ている。

ぽっかりと心に穴が開いてしまうのだ。
だから、やっぱり虚しさは喪失と似ているのだ。

それまで自分の中で大切にしてたいろんなものたちが、

どこかに去ってしまったから。
だから、虚しさを感じたら、

誰かを亡くしたら喪に服するように、

それまで大切にしていた気持ちや

価値を感じていた自分を悼むことが大切だ。
たしかに、失われてしまった。
ただ、たしかに<<:氏名:>>さんは、持っていたのだ。

たしかに<<:氏名:>>さんは、価値を感じて「いた」のだ。
そんな自分を悼もう。
虚しさの裏に悲しみがある。
それは、失われてしまった悲しみだ。

そんな悲しみを労わろう。
価値観は、変わる。

大切なものは、変わる。
それでいいんだ。
また作っていく。

また見つけていく。
それでいいんだ。
だから、今は失われてしまったものを感じよう。

どれだけ自分が思いを向けてきたか、

そして、もうそれを大切に感じられない自分をいたわろう。

それでいいんだ。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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