『無意識は答えを知っている。』

無意識は答えを知っている。

僕たちは、自分のことが分からなくなってしまう程

疲弊した場合を除いて、

自分が「本当」はどうしたいのかを知っています。

それでも、どうしたいのか分からない。

というのは、分かっているはいるけれど、

それが上手くいくのか分からないし、

”ベスト”な答えなのかが分からない。
というケースが実は多かったりします。
勿論、“最善”を選ぼうとするからこそ、

迷いが生じてきますが、

それでも、“自分はきっとこうしたいんだ。”

というのは、心のどこかでやっぱり分かっているものです。

以前、カウンセリングをした方もそうでした。
あるスクールに行こうかどうか迷っている。

そんなお悩みを抱えていました。
それは、その方にとっては大きな決断です。
だからこそ、丁寧にお話を伺ってこう質問をしました。
「大切だからこそ、迷っていてもいいと思いますが、

どのようになったらベストだと感じますか?」
と。
すると、その方はこう答えてくれました。

「ん~やっぱり決めたいです。」と。
そこで、決めることを援助する為に、

次のような取り組みをしてもらいました。
椅子で行きたい自分と、

行きたくない自分を表現してもらい、
それぞれの場所でその気持ちを言葉に出してもらい、

このように言葉を掛けました。
僕「もう一度今の言葉を言ってください。」

CL「私は、○○に行きたい。」

僕「そうやって言葉にすると、

体の内側で何か変化を感じるはずです。

もう一度目を閉じながら、同じ言葉を言って、

内側に意識を傾けてみて下さい。」
すると、その方はこんなことを言いました。
CL「不思議。さっきは喉につかえる感じがしたのに、

今はそれがなくて、何だか体が軽い。」

僕「不思議ですね~。

何やら姿勢も違うように見えます。」

※行きたくない方でも同じような取り組みをした後のお話です。
言葉は、言霊です。
「何を言いたいのか、言葉にしてみないと分からない。」

という言葉もあるように、

言葉にしてみると、自分の気持ちがよりはっきりとしてきます。
そして、言葉を感じてみると、

体のある部分が共鳴したり、

気持ちが湧き上がってきます。
頭でいっくら考えても、

分からない時は、

言葉に出してみること。
そして、

その言葉を感じてみること。
僕たちの答えは、心の中にもうすでにあるのだ。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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