カウンセラーはあなたを幸せにできない。

僕はあなたを幸せにすることが残念ながらできない。

あなたを笑わせることはできても、
あなたを幸せにすることができない。

あなたが幸せを感じるのは、
家族とくだらないことで笑い合ったり、
何かに没頭している時だったり、
一緒に友達と、恋人と笑い合って遊んでいる時だったり、
一人で旅行に行っている時だったり、
朝起きて、スッキリと起きられて、朝陽の温かさを感じた時だったり、
いつだって、そういう何気ない瞬間だったり、
大切な人といる”時”なのだ。

だから、その”時”に「カウンセラー」はいないのだ。
だから、その”時”に、カウンセラーは挟まっちゃいけないんだ。

それでも、やっぱりあなたはきっと苦しいよね。
それも、やっぱりわかるよ。

それでも、僕はあなたを幸せにすることできないんだ。
これだけはわかって欲しいんだ。

僕はあなたを幸せにしちゃいけないんだ。

僕とあなたの時間は、人生で一瞬だから。
袖を触れ合うような、そんな一瞬の出来事だから。

そんな出来事で、幸せになってはいけないんだ。

だって、あなたはずっとずっとこれからも、
僕たちカウンセラー以外の人と付き合っていくんだ。

だから、僕といる時にだけ幸せを感じてちゃいけないんだ。
セミナーだってそうだよ。

先生といる時にだけ、
その空間にいる時だけ、
幸せを感じたりしていちゃいけないんだ。

だって、そんな時間はやっぱり一瞬なんだ。

僕たちが生きていく人生の上で、やっぱり一瞬なんだ。
だから、やっぱりあなたが幸せを感じるのは、
そういった一瞬よりも長いあなたが帰っていく日常であるべきなんだって僕は思う。

だから、僕はあなたを幸せにしちゃいけないし、
幸せにするべきではないって思っている。

だから僕はカウンセリングしている時に、
あなたを幸せにしようなんて思わない。

ただ、人生においては自分ではコントロールできないことが沢山おこる。
大好きな人が亡くなってしまったり、
大好きな人に振られてしまったり、
深く傷つけられてしまって、涙が止まらなかったり、
僕のように希望を失って引きこもってしまったり、
人生には、自分じゃどうしようもない事が起る。

誰かの助けが必要な”時”が人生はある。

だから、僕はそんな”時”に、
誰かの助けがあれば、支えがあれば、
人生において、ふっと楽になる瞬間や、
痛みを忘れる時間が訪れるかもしれない。

ただ、その痛みが一瞬でも、
一時でも和らげばいいなと思って、
僕はカウンセリングをしている。

ずっとずっと苦しんできたんだから、
もう必要以上に苦しむ必要もないじゃない。

自分をもうこれ以上いじめるひつようもないじゃない。

人生において、その痛みを一時でも忘れる時間があれば、
ただ一時でも、あなたが自身の心に触れる時間が持てれば、
それは前を向くきっかけになったり、
また歩き始めるキッカケになると僕は思う。

そして、願わくば僕はその瞬間に立ち会いたいと思っているので、
僕はカウンセリングをしている。

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