『自分探しと”私 ”』

『自分探しと”私 ”』

多くの人が勘違いしているのが、

自分というのは、探して見つかるものだということです。
自分というのは、探しても見つかるものではありません。
でも、探さないと見つからないものでもあります。(笑)

どっちだよ!とツッコミが入りそうですが。(^^;

さて、自分探しという言葉が、

これほどまでに独り歩きしているのは、

「みんな他の誰でもなく、自分になりたくて生きている。」

という事だからです。
人の人生をうらやみ、人と比較して僕たちは生きていますが、

実は本当のところは、その人の一部分が羨ましいだけであって、

別にその人自身になりいわけじゃないのです。
「その人を生きることができたとしたらなりたいですか?」

と言われたら、たぶんほとんどの人が「NO」と答えるでしょう。

それは、その人になって生きたら、「自分」が消えるからです。
「考え方」も「感じ方」も、

全てその人になってしまいますから、

「自分」が消えてしまいます。
すると、その人になる意味がなくなりますから、

やっぱり「NO」なのです。
多くの人は「自分」を残したまま、

ステータスは相手のものをとか、

性格や考え方はその人のものをとか、

ある「部分」だけが欲しいんであって、

「全体」が欲しいわけではないのです。
そう考えると、

やっぱり僕たちは他のだれでもなく、

「自分」を生きたくて、今を生きているのです。
そんなあなたに朗報です。
安心して下さい。
「自分」は、いなくなったりしませんし、

この命尽きるまで、自分という人間は消えたりしません。
「自分」という存在は、

そこまで曖昧なものでも、

不確かなものでもなく、

どんな状態になっても、

どうやら消えることはありません。
自分を変えたくって、

いろんなセミナーに行きました。
湯水のようにお金を使い、

自分を沢山探して、

居場所が欲しくって、

いろんな場所に出向きました。
そして、ふとアラスカに行きたいとおもって、

アラスカに一人、オーロラを見に行った時に、

アラスカの空港についてふと気づきました。
「いやぁ、寒い。アラスカ来たな~。」

と思ったのもつかの間、

いつもの自分がアラスカにいるだけだと、

そう気づいた僕は、

「あ~、どこに行っても自分は自分だ。」と、

そう気づいたのを今のことのように覚えています。
沢山お金を使ったんだけどな~…。(笑)
そう、自分は、最初からそこにいたのです。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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