誰もわかってくれない。

僕たちには、残念ながら機会に恵まれなかったことがあります。

 

ある人は、自分の思いを表現して受け止めてもらう喜びを学ぶ機会に。

ある人は、相手の意見を受け止めて、理解し合う喜びを分かち合う機会を。

ある人は、「出来た!」と喜んだ時に褒められて、成長する喜びを味わう機会を。

 

またある人は、自分の気持ちや考えを表現する機会を。

またある人は、誰かから言われた酷い言葉を信じ込まされ、

頭の中にこだまするその声に反論する機会やその術を学ぶ機会に。
(その自分を批判する声は自分の声ではなく、誰かの声なのに。)

 

またある人は、

愛情を受け取り、人を信頼する機会に。

自分はここにいいんだって安心する機会に。

自分は一人ではないんだと学ぶ機会に。

人をから愛される喜びを知る機会に。

人を愛する喜びを知る機会に。

 

そして…

ある人は、自分で決める喜びを知る機会に。

ある人は、貢献する喜びを知る機会に。

 

そう僕たちの人生には、

残念ながら大切な機会に恵まれなかったことがある。

 

それは確かにとっても悲しいことかもしれない。

悔しいし、怒りが湧いてくるし、今も苦しいし、心が痛いかもしれない。

その痛みを相手にぶつけてやりたいかもしれない。

 

でも、ないものはやっぱりないし、

なかったものはやっぱりなかったんだ。

 

だから

精一杯悔しがって、

精一杯怒って、

精一杯悲しんだら、

いつしか僕たちは顔を上げないといけない。

 

僕が一番好きな言葉は、

「人はいつだって学び直す事が出来る。」だ。

 

そう、学ぶ機会がなかったから終わりじゃない。

学ぶ機会がなかったからこそ、

今から学ぶことが出来るのだ。

今からでも学び直すことが出来るのだ。

 

勇気を持った先の喜びを味わう機会を。

人を愛する幸せを味わうその機会を。

自分の気持を表現するその喜びを。

人に貢献する喜びを。

 

自分で決めて、自分が舵を握っているその感覚を。

少しずつ自分を取り戻すその感覚を。

鵜呑みにしたその声を心から追い出すその喜びを。

「すごいじゃん!」その言葉を受け止め、成長を実感する喜びを。

 

僕たちは今からでも学び直す事が出来る。

 

だって人は成長するし、成長していくんだ。

 

そう僕たちは成長していく。

 

今日も自分の舵を取ろう。

たった一ミリでも、

動かないその舵を、

誰に何を言われようと、

自分の心が向く方に動かしてやろう。

 

風が気持ちいい方向にいこう。

嵐はもう十分だ。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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