いくら頑張っても、

自分だけが負担が増えるだけ、

一方で、なにもしないあの人は、

ますます楽になり、わがままになるだけ…。
周りに掛け合っても、

誰も聞いてくれないどころか、

頑張っている自分ではなく、

あのいまわしき相手を擁護する。
「何で!意味がわからない!」
そんな心の叫びを飲み込んで、

ただひたすらに耐えるしかない…。
誰にも言えない。

散々言っても、誰も職場の人は取り次いでくれない。

誰も分かってくれない。
でも、仕事だから一生懸命やっていくしかない。
でも、、、心はもう限界…。
そんな方が相談に来てくれることがあります。

わかってもらえないということは、

自分がぽつんと一人になったようで、

孤独で、寂しく悲しいものです。
そんな中でも、自分が大変な状況なのに、

同じように一生懸命やっている方に

その方は、優しさを向けてきました。
「あの人大丈夫かな?」

「結構怒られていたからな…。」

「あなたのせいじゃないのは分かっているよ。」
そんな優しさを向けてこられました。
自分は、他人から優しさよりも

厳しさを向けられてきたのに、

それでも尚、

心に残ったその優しさや思いやりを

相手に向けることが出来る。
それは、どんなに凄いことだろう?
その背中には、どんなにも涙が隠れていることだろう…。
だから僕はその方にこう伝えたんだ。
「温かい方だなって話を聞いて感じました。そんな状況になりながらもその優しさを今までは人に向けて来ましたね。

でも、今はその優しさを自分に向けてあげてください。

痛い思いをしてきた分、今はその優しさで自分を包んであげてください。」

と。
僕たちは、どんな状況になったとしても、

自分がどんなに苦しくっても、

自分らしさは失わない。

どんな状況になったって、

僕たちの心の奥に流れている源流は、

濁らない。
僕はその人の話を聞いてそう思ったんだ。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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