大切な人を亡くして感じる「寂しさ」は、

故人との思い出を、思い出させてくれます。

一緒に言った公園や、食事をしたこと、

そして一緒に笑ったことや、泣いたこと。

そんな沢山の思い出を、

そんな沢山のかけがえのない時間をくれた人だから、

だからこそ、寂しんです。

人が寂しさを感じるのは、

またその時を一緒に過ごしたいから、

触れ合って温もりを、そして繋がりを感じたいからです。

 

でも、もう感じることが出来ないと、

心のどこかでわかっているから辛く悲しみも、

僕たちは、寂しさと一緒に感じてしまいます。

この寂しさは、故人との繋がりを僕たち思い出させ、

「その大事な思い出が残してくれた思いがあったよね。」

伝えているんです。

そして、その繋がりを感じてあなたに安心して欲しいのです。

 

そしてそして、その寂しさの奥にある、

その人への感謝を感じて欲しいんです。

その人のことをどれだけ大事にしてきたのかに気づいて欲しいんです。

その人があなたの中に残してくれた、繋がりや、

思いや、愛情に気づいて欲しいんです。

 

とはいえ、その寂しさの奥にあるものに目を向けるのは、

悲しみが癒えてからです。

まずは、故人を悼む気持ちを大切に、

懐かしくも、寂しく、寂しくも受け入れられない気持ちも、

大切になさってくださいね。

 

受け入れられないのも、

受け入れてしまったら、

あまりのショックにあなたが耐えられないかもしれない。

って、心があなたを守ってくれているんです。

心があなたを守ってくれている。

 

寂しさも繋がりや感じて、

またその方との繋がりを感じて、あなたに安心して欲しいのです。

あなたがまた立って歩けるように、

その悲しみの涙も、

ショックで、どうしようもなくて、

それを乗り越えようと涙がとめどなく流れます。

 

喪失の悲しみも、寂しさも、受け入れられない気持ちも、

いつだってあなたを支えているんです。

どうぞそんな気持ちを一つひとつ大事になさってください。

 

受け入れられなくてもいい、

悲しくたっていい、

寂しくたっていいんです。

前を無理に向かなくったっていいんです。

 

それほどのことが起きたんですから。

そこから立ち直るには、勇気がいります。

再び生きようと思うのは勇気がいります。

 

もうあの日々は返ってこないんですから。

 

もうあの人といた自分は返ってこないんですから。

それを受け入れて、心のなかで生きている

あの大切な人を感じながら、決して一人ではないけれど、

大切な人が、自分の半身が失われたかのような人生を、

再び、あの大切な人が心に残してくれたものとともに、

進む覚悟は、やっぱり勇気がいります。

 

だからどうぞ時間をかけてください。

思う存分悲しんで、泣いて、

こんなはずじゃなかったと、

なんで私だけこんな目に!

なんで先に逝くの!ひどいじゃない!

ねぇ、なんで隣にいないの?会いたいよって、

そんな沢山の気持ちを、沢山の思いを感じてください。

 

そしてどうか自分を傷つけるのだけは、やめてください。

あなたが大切に思っている人がきっと悲しみます。

きっとその人も、あなたのことを大切に思っていたんですから。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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