大切な人を亡くした時というのは、
青天の霹靂であり、「何で何で・・・?」
というショックが襲ってきて、何が起きたのかわからずに、
そんな事態が信じられないこと、信じたくないことと共に、
大きな、大きな…、悲しみが襲ってきます。

ショックが大きすぎて、悲しみが前面にでるショック状態になります。
そして、故人を偲び、寂しい気持ちが同時に湧き上がってきます。

「なんで、なんで死んでしまったのか…。」
「もう会えないの・・・?」

という大きな、大きな悲しみと寂しさが”悲嘆”と呼ばれる状態です。

あまりにも予想外で、そしてショックが大きいために、
体がある種のストレス反応を起こしています。

涙を流させて、なんとかその時を乗り越えようとします。
そして、その涙は自分の為ではなく、
如何に大切だったのかを教えてくれます。
如何にその方にあなたが気持ちを向けてきたのかを、
その涙は教えてくれます。

そうはいっても…、その悲しみはすぐには癒えません。

自分の中の一部が失われてしまったかのような、
そんなこころにぽっかりと穴が開くような、
そんなお気持ちも出てきます。

そんな気持ちを感じていると、
「もういないんだ…。」
という思いが出て来て、さらに悲しくなってしまったり…。

「また会いたいんだよ…。ねぇ、会いたいよ…。」

と寂しくなったり…。

そんな気持ちの波に圧倒されてしまう時がありますが、
それは仕方のないことです。

それほど大切な人を亡くしてしまったのですから。

日本には喪に服する。

という言葉があるように、故人を悼む大切な時間があります。
それは、思い出を大切にし、寂しくもあり、悲しくもあり、
時に怒りを感じ、それでもやっぱりどうしようもなく、
涙を流す時もある。

そういう時間が今は亡き故人を偲ぶ大切な時間であり、
その悲嘆を乗り越えるための大切な時間なのだと思います。
悲しんでいいんです。
悲しくていいんです…。

いつまで悲しんでいるのという方がいますが、
その悲しみがいつ癒えていくのかは、
それこそ、それぞれの大切なタイミングがあるのです。

その大切なタイミングまで、
前に向きたいとあなた自身が思えるまでに、
あなたなりに丁寧に時間をかけてください。

最後に、そんな想像もできないほどの大きな悲しみに打ちひしがれて、
何もやる気が起きない時もあるでしょう。
悲しみに圧倒されて涙が止まらないときもあるでしょう。
時に、何か動いていないと落ち着かず、動く事で悲しみを振り払うときもあるでしょう。

いずれにせよ、そんな大変なことがありながらも、
なんとか耐えているご自分を労わって下さい。

そして、支えてくれる人たちとの心の触れ合いを大切にしてください。
あなたと同じように、支えているひともまた、
愛するあなたが打ちひしがれている姿をみるのは辛いのですから。

何とも言えない寂しさや、悲しみが襲ってきた時は、
両腕を自分の肩を、自分を抱きしめるようにして持ち、
ポンポンポンと、子供をあやす時の、寝かせる時のような、
そんな優しさやリズムをもって、叩いてあげて下さい。

そして、その自分の手の温もりを感じてください。

きっと落ち着いてくるはずですから。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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