本当の私という偽物に騙されない。
「本当の私」という言葉は、魅力的だ。
あたかも今の自分ではなくて、
本当は優しくって、
本当は強くって、
本当は幸せになれる私がいるようで、
とっても魅力的に聞こえるのだ。
そんな自分に出会うことが出来たら、
きっと幸せになれる。
そんな自分を見つけることが出来たら、
やっぱり幸せになれる。
僕らはそう信じ、
「本当の私」という言葉に、
そんな大切な願いを込める。
「本当の私」って何だろう?
優しい「私」?
怒っている「私」?
それとも、
綺麗な「私」?
汚い「私」?
はたまた、
人を傷つけてしまった「私」?
人に喜びを与える「私」?
愛を願う「私」?
愛を与える「私」?
どんな自分が「本当」だろう?
いやまてよ。
そもそも「本当の自分」なんているの?
小さい頃にピーマンが嫌いだった自分がいた。
けど、大人になって好きになった自分もいる。
本当の私は、ピーマンが大好きだったんだ!
あれ?でも、小さい頃は「本当」に嫌いだったのに…
ん~?
人に意見を言えなかった自分がいる。
でも、大人になって言えるようになった。
今の言える自分が本当の自分だ!
小さい頃は、人に意見を率直に言えた。
でも、大人になって言えなくなった。
意見を言えてた自分が本当の自分だ!
むむむ?
一方の本当の自分は「今」にいて、
もう一方の本当の自分は「過去」にいる。
どういうことだ?
自分は過去に閉じ込めらちゃったんだろうか?
ということは、今いる自分は何者だ…?
「本当にあの人のことが好き!」
そうやって、やっと付き合えた人。
でも、ふと込み上げてきた思い。
「確かに本当に愛してた。
けど、今はそれが苦しい…。
だから、別れようと思って…。」
む~…。
どうやら「本当の気持ち」も、
変わることがあるみたいだ。
え?
愛する気持ちが変わたってしょうがないじゃないだって?
そうだね。それが許しっていうものだもんね。
じゃ~僕のこんな勝手な意見も許してくれるかな?
僕らは何でも「本当」ってつけたがるんだ。
でも、その「本当」って
とっても曖昧なもので、
好き嫌いのように、コロコロと変わるもの。
それは、
本当「だった」ものでもあって、
本当「である」ものであって、
本当「であるだろう」ものでもある。
そして…、
「大切な人を思う気持ち」が形を変えるように、
その「本当」も形を変えるもので、
形を変えていいものなのだ。
そうあなたが人を愛する気持ちは、
形が変わっていいといったように。
だから、「本当」の私も変わっていいし、
変わっていくものなのだ。
真実の私?
本当の私?
そんなものに騙されちゃいけないよ。
「本当の私」ほど、
ひどく曖昧で、不確かなものは無いのだから。
「この世界にただ生きている私」は、
「本当」なんかには定義されないのだ。
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