僕たちの心の表面には、

すぐ見得やすいところに、

怒りや悲しみや、

絶望がある。

 

ちょっと心を覗けば、

それが見えるし、

簡単に感じる事が出来る。

 

でも、僕たちの心の奥の奥の方には、

もっと違う何かがある。

 

あったかい何かがある。

僕にはそれは自分の心の源だとそう思え、そう感じもする。

それに触れると、

なぜだか涙が出てくる。

 

でもそこを通るには、

「最初」は、怒りや悲しみを通らないといけない。

どうやらそのようなのだ。

 

こんなお話がある。

詳細はうろおぼえだけれど、

それはこんなお話だ。

 

古の神々がこんなお話をしていた。

「宝ものをどこかに隠そう。人に見つからない所がいい。」

「そうだ。人に見つからない所が良い。では海深くはどうだろう?」

「いや、海では人は潜ることができるから見つかってしまう。」

「では、地中深くはどうだろう?」

「いや、人は掘ることができるからいつか見つかってしまうだろう。」

「それでは、どこがいいだろう。人が探さず、見つけられない所…。」

「そうだ。人の心の奥に隠そう。」

「そうだそれが良い。」

そうやって神々は、その宝物人の心の中に隠した。

そんなお話です。大分デフォルメしてますが。(汗

 

僕たちの心の奥の奥の方、

僕たちがもっとも探すのを嫌がるところ、

そこにどうやら僕たちの宝物は眠っているようです。

 

なんどか探検しに行きましたが、

やっぱりそこのようなのです。

 

そしてそれは何か物ではなく、

目に見えないけれど、とっても大切なもの。

そこに触れると、自然とあったかい涙が流れてくる。

そんな大切な”何か”なのです。

 

ある人はそれを愛と呼び、

ある人はそれを感謝と呼び、

ある人はそれを喜びと、

ある人はそれを一体感と、

ある人はそれを自由と呼びます。

 

どう言葉をつけるかはその人それぞれだけれど、

僕たちの心には今もその宝物は眠っている。

 

先日カウンセリングをしてそんなことを思い出しまし、感じたのでした。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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