自分を憐れんでもなにも解決しない。

でも、他に方法が分からない。

どう前を向いたらいいかわからない。

 

ただ生きて来ただけなのに、

ただ普通に笑って、

ただ普通に友だちと遊んで、

恋人とたわいのない話をして、

ちょっといつもよりおいしい食事をする時間があって、

ちょっと贅沢に今日は外食♬

なんてちょっとした幸せを、

多くは望まないから、

ただ”普通”に生きたかった。

それだけなのに、

人生がついついてくる。

 

周りの人がかき乱してくる。

 

どうして私はこうなってしまったのか…。

そう考えるのもほとほと疲れてしまった。

だけど、なんだかそう考えるだけでも、

虚ろう中でも何故だか悲しみを感じるんだ。

 

無性に悲しくなる。

 

そして誰かが私に対して何か言うと、

ちょっとでも何かがあると、

一人叫びたくなる。

泣き叫びたくなる。

 

まるで助けを心の底から叫ぶように。

「誰か助けて!」ってそう叫ぶように。

「もうほっといてよ!」ってそう叫ぶように…。

 

人生は時に痛いよね。

人生は時に苦しいよね。

どうしようもない程に。

 

僕はあなたのような方の話を沢山聞いてきた。

 

だからこそ言うんだけど、

その繊細さは、あなたの宝物。

それに苦しめられてきたでしょう。

でも、それでもその繊細さは、

あなたの宝物だ。

 

「私の優しさは人をダメにする。」

そんな言葉も沢山聞いてきた。

 

でも、それでもあなたの優しさはあなたの宝物なんだよ。

その優しさを向けられた人はね、

ぜったいどこかであなたの心の温かさを感じたと思うんだ。

それはあの時の僕のように。

 

そしてね。

人に優しさを向けられるあなたは、

きっと自分に向けるのが苦手なんじゃないかな。

 

人には向けられるけれど、

実は、あなたは心の中で沢山泣いている。

大丈夫?って相手のことを優しく心配しながら、

その朗らかな表情の裏で、

あなたは沢山の涙を流している。

 

でも、もういいんじゃないかなって思うんだ。

誰かを頼ってもいいとおもうんだよ。

 

僕の友だちがこんなことを言っていたんだ。

「相談することは、その人の愛を引き出すことだよ。相談してくれてありがとう。」って。

 

でもあなたはこう言うかもしれない。

「誰も私の話しなんて聞いてくれない。」

「誰も私の事なんてどうせ分かってくれない。」って。

 

そんなこと言わないで。

あなたも心のどこかでは、きっとこんなことを思っているでしょ。

「本当は分かって欲しい。本当は分かって欲しいんだ。」って。

 

ちょっと勇気を振り絞ろう。

誰かに助けを求めよう。

 

受け止めてくれる。

分かってくれる誰かを探そう。

僕たちの人生には、誰かの支えが必要だ。

 

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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