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去年も沢山の方の人生に触れる機会に恵まれました。

去年の後半に入って、

相談に来てくれる方たちの人生の重さを改めて痛感させられ、

その重さにひるみ、悶えました。

 

人生生きていると、

本当にいろんなことが起きますね。

 

そこで、2019年最後に感じたことを今日は少しだけシェアをしたいと思います。

 

一番感じたことは、「何を選ぶ」かということです。

その選択の力をまざまざと思い知った出来事がありました。

 

詳しくは話すことは出来ませんが、

人生、何を選ぶかというのはとても大切なんだなと本当に感じたのです。

 

ある人は、借金を繰り返す夫を見て、離婚しない「選択」をしましたが、

ある夫婦は、離婚へと向かう「選択」をしました。

 

そこで、前者の旦那さんは勇気をもって自分を変える選択をしました。

奥さんは、分からないけれどまた信じようとする方向を選びました。

 

そしてお互いに正直である道を選んだのです。

 

後者の旦那さんは、嘘をつくことを止めて正直になる選択をしました。

結果として奥様を深く傷つけましたが、二人は残された時間を家族として

思い残すことがないように生きる選択をしました。

 

それにより、旦那さんは生き方を変える選択をしました。

 

あなたは、遅いと感じるかもしれません。

でも、それはきっと今ではなければいけなかったのです。

 

またギャンブルを繰り返すという選択をした人もいました。

 

でも、それもきっと苦しかったのだと思います。

現実での苦しみが、ギャンブルを繰り返すことの苦しみを凌駕したのだと、

そう思います。

 

それにタッチできなかった。

それをパートナーに理解してもらえなかった。

そんな後悔が僕の中にあります。

 

でもきっとそれは、ご本人の中にもっとあると思うのでした。

 

罪を犯してしまった方がいました。

その方が選んだのは、

家族と共に生きる道でした。

 

家族が選んだ選択は、「責める」のではなく、

「支える」という選択肢でした。

 

親が苦しんでいる時、娘がとった選択は、

苦しんでいる親を批判的に見る世の中に、

友人に「No」という選択でした。

 

その勇気ある選択は、家族に多大な影響を及ぼしました。

 

人は、一人では生きていけいけません。

苦しい時こそ誰かのやさしさに触れる瞬間が必要なのだと、

そう感じた出来事でした。

 

親に連れてこられた方がいました。

 

でも、その選択は連れてこられた子を傷つけていました。

「放棄された。」

「分かってくれない。」

そんな思いから、子は親を責め続ける選択をしました。

 

そう、子は分かってもらうことを諦めない選択をしたのです。

でも、子はそれに気づいていません。

 

親は、誰かわかってくれる人や支えてくれる人が出来て、

この子が少しでも楽になったらいいと感じて連れてきてくれましたが、

それが結果的にさらに子を苦しめてしまうことに気づいていません。

 

本当は自分が誰よりも理解してあげたかったのに、

その気持ちに蓋をして子供の為にとそのプライドすらも投げ出して、

相談しに来てくれたことに子は気づきません。

 

それぞれの選択は、お互いに怒りや悲しみを生みだし、

その気持ちの行き先をカウンセラーは静かに見守る選択をしました。

 

でもその選択は上手くいきませんでした。

 

最善だと思った選択も、

誰かにとったら最悪になることもあります。

 

最悪だと思った選択が、

最悪だった結果を、

それこそ結果的にいい方向へ塗り替えてくれることがあります。

 

しかし、僕が選んだことも、

それが結果どうなったのか、

それは死ぬまでわかりませんし、

死んでもわからないかもしれません。

 

何を選んだとしても、

選んだ先のものは、

ただずっと氷のように固まってそこにあるのではなく、

解けていき、形を変えてきます。

そして、その氷の中に眠いっている取り残されてきた

自分が大切にしたかったことに気づくことさえあります。

 

どんな選択をしたとしても、

その選択は、そことどまり続けることはなく、

形を変えて誰かの中で生き続けることもあります。

 

引きこもりの時に、友人Aが僕に相談をしてくれた選択は、

今でも僕の中で生きています。

それはもう一生忘れることはなく、

生き続けます。

 

同様に、

僕の心の中には自分以外の誰かの選択が沢山生きています。

そして、それはきっとあなたの心の中にも沢山ありますよね。

 

僕は思うのです。

 

選ぶということは、

形を決めることではなくて、

選ぶというのはひどく曖昧で不確かなものだって。

 

誰もそれを規定することなんて出来なくって、

それがどれだけ将来誰にどんな影響を与えるかなんて、

誰も知ることが出来ないものなんだって。

 

そして、たとえ一度選んで形が決まったと思っても、

次の瞬間に消えていく。

そんなものなんだって。

 

だから僕たちがすべきことは、

どんな時も、

優しさをもって、

思いやりを持って、

何かただすることなんだと思うのだ。

 

そうすれば、

それがどんな形になったとしても、

その始まりが、

やさしさだったと気づけるから。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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