カウンセリングなんかをしていると、失望した時は新しい関係を築く時。
たまに、こういう方がいます。

「先生のおかげでよくなったんです!」

っていう方です。

それがキッカケでカウンセラーになった人もいて、
本当に人生を救ってもらったんだろうっていう人がいます。

失望のどん底に、
人生のどん底にいるときに、
やっぱり救いの手は大切で、
わらにもすがる思いで、
つかめるものならつかみたい、
這い上がれるものなら這い上がりたいもんじゃないですか。

だから、あなたの手をつかんで引っ張ってくれた人って、
人生においてやっぱり救世主なんです。

でも、人生においてその救世主が足かせになる時ってあるんだなって思います。

それは、
「先生のおかげで今がある。」
「私は助けてもらった。」
という思いが頭の中の中に根付いていると、
どんなに失望するような出来事があったとしても、
憧れと違う側面が見えていたとしても、
やっぱり心の底では、信じたいのです。

「先生は素晴らしい人。」

ってやっぱり信じたいのです。
それが、足かせになって、
ひどいことをされたのに、
あきらめきれない時があります。

僕の身近にはなぜだかそういう人がたくさんいます。

助けてくれた素晴らしい人の仮面ではなくて、
そうではない仮面をつけたその人のことを、
「いや、何かの間違いかもしれない。」
って、ずっと見ないようにすることや、
見えてきて、気づいていても、
それでも、助けてくれた人だから。

って、そう思って失望を抱えたまま苦しむ人が僕の周りにはたくさんいます。

「なんだ結局そんな人だったんだ。」

って、あきらめがつけば簡単なんだけど、
なかなかそうもいかないのは、
やっぱり「助けてもらったから。」
という思いが心の中で引っかかっているから。

だから裏切るような気もするし、
それを認めてしまったら、
自分の中の憧れが崩れてしまって、
今までのことが信じられなくなってしまいそうで怖いのです。

失望してしまうと、
もうこれまでの関係ではなくなるので、
それもやっぱり怖いのです。

でも、いつかは自分の気持ちを認めて、
自分が憧れていた人のイメージを作り変え、
新しい付き合い方をする必要があります。

「失望」してしまった時は、
悲しみや、寂しさや、後ろ髪ひかれる思いが残りますが、
ずっとそのままで耐えていると、
あなた自身も辛い為、
今までの関係性を卒業して、
新たな関係を作り上げたり、
それまでの付き合いを終わらせる。

そんなことが大切になってくるのです。

失望したのは、何も相手が悪いわけでも、
あなたが悪いわけでもないのです。

ただ、あなたの期待がちょっぴり他の人に抱くものよりも大きかった。
ということだけなのです。

そして、その期待には、あなたなりの思いが込められている。
その思い気づき、少しずつその期待を手放していく。
失望した時はそんな取り組みが大切です。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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