実は本当の気持ちは語られない。

僕たちは、自分たちの当たり前の中で生きている。

「きっとこれくらいわかってくれるだろう。」

「これくらいわかって当たり前だろう。」

そんな当たり前の中で生きている。

 

でも、そんな当たり前は言葉にされないことが多い。

だから色んな誤解を生む。

そんな誤解をカウンセリングをしていると沢山聴く。

「話さなかったということは、嫌いなんだということでしょ。」
(好きな人には話すのが当たり前でしょ。)
「自分が出来ないから、あんなことを言われるんだ。」
(出来る人にはあんな口のきき方を普通しないでしょ。)

「返信がないってことは、やっぱり友達じゃないんだ。」
(友だちならすぐに返信してくれるのが当たり前)

そんな誤解がコミュニケーションには沢山あって、
払しょくされないまま、
誤解を生んだまま悲しみを生み、
悲劇を生むこともある。

僕たちは、大切なことほど口にしない。

どうでもいいことは、

よく話すのに、

大切なことほどためらってしまう。

受け止められなかったら怖いから、

拒否されたらいやだから。

嫌われたくないから。

傷付けたくないから。

 

だから僕たちは、

大切なことほど口にしない。

そして大切なことを口にしても、

理解されないと

僕たちは無力感を感じる。
拒否されたと思って、

無力感を感じる。
そうすると、

どうにもできないから

黙るという戦略をとって、

自分を守る。

 

でもでも、

それもいつしか苦しくなって

爆発してしまう。

 

僕は思う。

本当に大切なことは、

実は人を傷つけない。
本当に大切なことは誰も傷つけない。

怒っていることも、
本当は怒っていることを伝えたいわけじゃない。

悲しんでいることも、
悲しくって傷ついたことを本当に伝えたいわけじゃない。

本当に伝えたいことは、

口にされないと共に、

自覚されないんだと、

僕は思うのだ。

 

憎しみに任せて口にする言葉は、

本当の言葉ではない。

 

怒りに任せて口にするその言葉も、

悲しみに任せて相手を責めることも、

 

どんなに傷ついたかを口にするその言葉も、

本当の言葉ではない。

 

僕たちが本当に伝えたいことは、

あなたが本当に本当に伝えたいことは、

きっとそんな表面的なことではなくって、

本当に本当に伝えたいことは、

心の奥の奥の方にあって、

優しさに包まれているんだ。
絶対そうだって僕は確信している。

 

だって色んな人のその瞬間を僕は見てきたから。

その優しさに包まれた言葉が誰を傷つけるというのだ。

人はその優しさに触れた瞬間に涙する。

自分にもまだこんな気持ちがあったのかって、

その温かさに涙する。

 

自分に触れるってことは、

きっとそういうことなんだって

僕はずっと信じている。

 

そして、

その瞬間はどうしようもなく温かくって言葉にできない。
本当の気持ちといういうのは、

本当の言葉というのは、

きっと“感じる”ものなのだ。

 

考えているうちは

きっとまだ先なのだ。

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野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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