ふと記事を書いていると、

カウンセリングをやめようかなと、

そんな悲しげな声がした。

 

この声は実はずっと僕の中にこだましている。

 

自分が思ったようなカウンセリングが出来ない。

自分が思うような思いやりを相手に示せない。

 

そんな理想と現実のギャップが苦しくて、

僕はそんなことをよく思うのだ。

 

でも今日はその声に続きがありました。

 

その声の後に、友人から間接的に聞いた先生の言葉がこだましたのだ。

 

「野川さんのセラピーは本物だと思います。

心に触れたものは心の奥に残り、いつでもその人が使えるようになっているはずです。

存分に自分の心と向き合ってください。」

言葉の詳細はもううろ覚えだけれど、

そんなことを僕のセラピーを受けてくれた友人が、

「野川さんのセラピーを受けてありえないくらい泣いたんだけど。」

と先生に報告をした時にその返信として返ってきたのだと教えてくれた。

 

その時も自然と涙が出てきたけれど、

また今も涙が出てくる。

 

そしてその涙に今度は聞いてみた。

 

これまでクライアントに何度も何度も問いかけてきたように

その涙に聞いてみた。

 

「何を伝えようとしてくれたの?」って。

 

すると涙はこう答えてくれた。

「あなたには愛があるから。」と。

 

それを聞いて余計に泣けてきた。

 

セラピーをするようになって、

最近になってようやく、

自分に対していろんなアイデアが浮かんでくるようになった。

 

そしてそのおかげで、

自分の気持ちと対話ができる今日のこの日のような瞬間がある。

 

僕はそれがどうやらたまらなく嬉しいらしい。

 

僕は人の心に触れたくって、

でも同時に自分の心にも触れたかったのだ。

 

だから今その自分の心に触れて、

きっとこんなにも温かい気持ちになるのだろう。

 

僕たちは、きっとこんなように自分のこころにタッチしたいのかな。

 

きっとそうなんだろう。

 

これまで関わってくれた人が、

少しでもこんな瞬間を味わえていたらいいな。

 

神様。

これからも誰かの心にそっと触れられる瞬間が来ますように。

あなたが自分の心にそっと触れられますように。

 

そして願わくばその瞬間があなたにとって幸せでありますように。

野川  仁
・元引きこもりの心理カウンセラー
・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・(一社)日本心理カウンセリング協会 代表理事
現在は、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。

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